THE PINT ビール研修記(チェコ 後編)
2015.11.15 Sunday
ちょっと飛ばし過ぎた感のあるチェコ初日と二日目を終え、三日目はバドワイザーの名前の由来となった「バドヴァー」の工場見学へ。「バドヴァー」はプラハからチェスケー・ブディェヨヴィツェまで列車で約2時間半、さらにトラムで15分ほどの町はずれにあります。ブリュワリーツアーまで少し時間があったので、隣の直営店で早速研修を開始しました。いただいたビールはペールラガーやダークラガー。ジョッキのフォルムが何とも可愛らしく、印象的でした。
一緒にいただいたのはビーフ・グヤーシュに豚肉の煮込み。どちらにも「クネードリキ」という蒸し(茹で)パンがたっぷりついています。さらに「水死体」という恐ろしい名のソーセージのピクルスは、日本にはありそうでない一品でした。
ツアーでは、バドヴァーの歴史やボトル詰めの様子、使っているモルトやホップ、冷蔵設備などを見学させていただきましたが、そんなことよりも頭に残ったのは、超かわいいガイドさんの話。
「こちらはドライバー用のビールです。アルコール度数は0.5%になっています」(えっ?ドライバーも0.5%ならいいんだ…)
「アメリカに輸出する時には、うちのビールは名前を変えなければいけないんですッ!」(おや?やはりバドワイザーに対しては、何かしら思うところがあるのか…?!)
文化の違いと複雑な歴史を感じました。
最後の試飲まで無事終え、列車でプラハへ。隣のカップルが、大きなペットボトル入りのビールらしきものを一人一本ずつラッパ飲みしているのを横目に、今回は大人しく帰りました。
プラハ最後のこの夜の研修は「ウ・フレク」へ。広い店内は人であふれています。席について天井を見上げると、照明がジョッキ型!とても雰囲気があります。この店のビールは、自家醸造のダークラガーしかありません。飲み干すと「いらない」と言わない限りわんこビール状態。空いたジョッキは下げられ、ビールで満たされたジョッキが置かれていきます。そして飲んだ分だけ白い紙に線が引かれていくシステム。
同じビール、しかもダークラガーか…と思いましたが、不思議とスルスル入る!飽きない味で、気付けば二人でジョッキ7杯飲んでいました。
そして翌日。今日は14時過ぎのバスでミュンヘンへ移動する日です。午前中に少しは観光もと思い、プラハ城へ向かいました。ところが、この日はどこかの要人がいらしているとかで城の周りは警官だらけ。結局プラハ城には入れませんでしたが、高台からのプラハの町の眺めは素晴らしかったです。最後に旧市街の広場でウルケルを飲みおさめてバス停へと向かいました。
スーツケースを引きずりながらバス停があるメトロの駅に到着したものの、停留所が見当たりません。マスターが駆けずり回ってやっと見つけた時は出発時間ギリギリでしたが、チェコの通貨を使い切ろうと近くの売店へ。なぜかケチャップかマスタードのどちらか1つしか付けてくれないホットドッグを購入し、頬張りながら一路ミュンヘンへ!これからドイツビール三昧です。
成田を発ってからここまでのビール総摂取量:約16ℓ(二人で)。まだ大丈夫。
(ドイツ編へつづく)